早漏とEDを併用した場合の薬

早漏治療薬とED治療薬はその作用の仕組みが異なるため同時に服用することができます。
これは早漏とEDともに、それぞれに発生するメカニズムが異なるためです。
そもそも早漏の原因としては過度に興奮することによって射精をコントロールできない状態で、このため早漏治療薬ではその興奮を抑える作用のあるものが使われます。
一方でED治療薬は勃起を抑制する酵素の働きを阻害することで勃起しやすくするというものです。

それぞれの効果としては早漏治療薬では、セロトニンの分泌量を増やすことです。
これによる射精を促すノルアドレナリンよりも多い状態にして射精に至るまでの時間を延長することができます。
ノルアドレナリンは緊張やストレスによる刺激をペニスに伝える働きをしますが、セロトニンを増やすことによりノルアドレナリンの働きを低下させて射精するまでの時間が延びるというものです。

ED治療薬は勃起を収めようとするサイクリックGMPと呼ばれる成分を分解するPDE-5酵素の働きを阻害します。
サイクリックGMPは、血管拡張成分で性的刺激を受けることによって体内で増えていきます。
一方で血管拡張が起こり続けるということは身体に負担を与えるため、PDE-5酵素によって分解されます。
このPDE-5によるサイクリックGMPの分解を阻害するのがED治療薬の効果で、勃起しやすい状態にすることができます。

このように早漏治療薬は脳内物質に対して作用するのに対して、ED治療薬は血管に作用するものであるため併用しても問題ありません。
また近年は早漏治療薬とED治療薬を同時に配合した医薬品も登場しています。
このような薬が登場した理由としては、ED患者の多くは早漏の傾向にあり、このためED治療薬を服用して勃起を解消できても早漏であれば満足いくセックスを行うことはできませんから、両方が配合されていれば効果的に満足いくセックス行うことができるようになります。

勃起しなくても射精できるのはなぜ

ところで性機能障害のなかには、勃起を伴わないにも関わらず射精にいたると言う症状も見受けられます。
勃起しなければ射精も起こらないと考えるのが一般的ですが、どうしてこのような症状が出るのでしょうか。
この問題に回答するには、勃起と射精のメカニズムに注目する必要があります。

既述したように早漏になるのは、性的興奮を抑制することが出来ない状態で、すぐれて脳内の神経伝達物質のバランスが原因で起こるわけです。
すなわち興奮状態の脳内では、神経伝達が過剰になっており射精を自立的に抑制することが困難になっています。

これに対して、EDは勃起は海綿体への血管が収縮し血行不良が慢性化していることが原因です。
直接的には高血圧や糖尿病などが想定されますが、いずれにせよ血流を改善しなければ十分に海綿体が隆起することが出来ないわけです。

つまり勃起と射精は違うメカニズムの作用機序を持っており、厳密には両者は完全な依存関係にあると言うわけではありません。
たとえEDであっても、性的興奮を強く覚えれば射精だけが生じてしまうことも十分あり得るのです。
具体的には早漏の方の脳内ではノルアドレナリンが過剰に生成され、セロトニンが十分な量、分泌されていないので、射精だけが先行してしまうと言う不具合が発生することがあります。

このように考えると、性機能障害を改善し満足できる性行為を可能にするうえでは、ED治療だけでなく、早漏も同時にケアしなければ満足できる治療効果をえることは出来ないことがお分かり頂けるでしょう。
勃起せずに射精してしまうのは勿論のこと、ED治療で勃起機能が回復しても早漏が改善しない限り、性機能が回復したことにはならないのです。
そこでEDは早漏のケアとの両輪になることをふまえて、医薬品で性機能障害の治療を行うことが解決への近道になります。